マッサージ後すぐ元に戻る理由|セラピストが考えたい根本的な身体の見方
こんにちは。小高です。
本日は「戻り」のお話です。
「施術を受けた直後はとても楽だったのに、翌日にはまた肩が重くなってしまった」
「そのときは身体が軽くなったのに、数日すると元に戻ってしまう」
ボディケアの現場では、このようなお客様の声を耳にすることがあります。
セラピストとして、一生懸命施術をしたにもかかわらず、つらさが繰り返されてしまう。
そんなとき、「もっと強くほぐした方がよかったのだろうか」「施術時間が足りなかったのだろうか」と悩んだ経験はありませんか?
しかし、身体のつらさが繰り返される理由は、必ずしも施術の強さや時間だけで説明できるものではありません。
今回は、マッサージ後に身体が元に戻ったように感じる理由と、セラピストが身につけたい「身体を見立てる力」について考えてみましょう。
1.なぜマッサージ後、すぐ元に戻ってしまうのか?
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マッサージやボディケアによって、筋肉の緊張感が和らいだり、身体が軽く感じられたりすることがあります。
しかし、その変化がどのくらい続くかには個人差があります。
なぜなら、肩こりや腰まわりの重だるさなどには、さまざまな要因が関係しているからです。
例えば、
- 長時間同じ姿勢を続けている
- 特定の筋肉に負担が集中している
- 身体を動かす機会が少ない
- 睡眠や休息が十分に取れていない
- 精神的な緊張やストレスが続いている
- 日常生活で同じ動作を繰り返している
こうした負担が施術後も続いていれば、一時的に楽になっても、再び同じようなつらさを感じることがあります。
つまり、施術後に症状が戻ったからといって、必ずしも施術が失敗だったとは限らないのです。
まずは、身体に何が起きているのかを丁寧に考える必要があります。
2.つらい場所と、負担が生まれる場所は同じとは限らない
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例えば、肩こりを訴えるお客様がいらっしゃったとします。
肩を触れると、確かに筋肉の緊張が感じられるかもしれません。
しかし、肩だけをほぐせばよいのでしょうか?
身体は、さまざまな筋肉や関節が連動しながら動いています。
肩の動きには、肩関節だけでなく、肩甲骨や胸郭、胸椎なども関わっています。
胸まわりの動きが少ない方、長時間前かがみの姿勢で過ごしている方、腕を前に出す作業が多い方では、肩周辺にかかる負担の特徴が異なる場合があります。
ここで大切なのは、特定の姿勢や筋肉の硬さを見つけただけで、それを原因と決めつけないことです。
姿勢に特徴があっても、必ず痛みが生じるわけではありません。
「この部分が硬いから、ここが原因だ」とすぐに結論を出すのではなく、複数の情報を組み合わせて考える。
これが、身体を見立てるうえで重要な視点です。
3.筋膜や筋肉のつながりを理解する
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私たちの身体には、筋肉、筋膜、腱、靱帯、関節など、さまざまな組織があります。
筋膜は筋肉やその他の組織を包み、身体の各部に広がる結合組織の一つです。
セラピストが筋膜や筋肉の構造を学ぶことは、身体を立体的に理解するための助けになります。
例えば、背中から腰、骨盤、下肢にかけての筋肉の配置や、関節がどのように動くかを知ることで、目の前の身体を観察する視点が広がります。
ただし、筋膜のつながりだけですべての痛みや不調を説明できるわけではありません。
大切なのは、解剖学の知識を一つの手がかりとして活用すること。
筋肉の位置や働き、関節の動き、身体の使い方などを総合的に考えることが、より適切な施術を選ぶための土台になります。
4.施術前に身体を見ることが大切な理由
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吉祥寺セラピストスクールでは、施術の手順を覚えることだけでなく、触れる前に身体を見ることを大切にしています。
例えば、お客様が立っている姿勢を観察するとき。
肩の高さに左右差はあるでしょうか。
腕はどの位置にあるでしょうか。
立ったときの重心や、身体の動かし方に特徴はあるでしょうか。
こうした観察から、身体の状態について仮説を立てることができます。
しかし、見た目だけで原因を断定することはできません。
そのため、実際に身体を動かしていただいたり、日常生活についてお話を伺ったりしながら、情報を増やしていきます。
見ることは、答えを決めるためではなく、何を確認する必要があるかを考えるため。
この視点を持つことが、セラピストの学びを深めます。
5.触診は、硬い場所を探すだけではない
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身体を観察した後は、実際に触れて状態を確かめていきます。
触診というと、硬くなっている筋肉や、こりのある部分を探すことだと思われがちです。
しかし、触診で意識したいことは、それだけではありません。
筋肉や皮膚の感触、左右の違い、触れたときのお客様の反応など、さまざまな情報を丁寧に受け取ります。
例えば、同じ肩でも、右と左では触れたときの感触が違うかもしれません。
また、触れたときに硬く感じる場所と、お客様がつらさを感じている場所が一致しないこともあります。
そこで必要なのが、「なぜだろう?」と考える姿勢です。
触診によって得られる情報には限界があり、触れただけで組織の異常や痛みの原因を確定できるわけではありません。
だからこそ、観察、触診、動作確認、お客様のお話を組み合わせることが大切なのです。
6.施術前後の変化を確認していますか?
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施術が終わった後、お客様から「楽になりました」と言っていただけることは、セラピストにとって大きな喜びです。
しかし、そこで終わらせず、もう一歩考えてみましょう。
施術前に動かしにくかった肩は、どう変化したでしょうか。
身体をひねる動きはどうでしょうか。
お客様が感じているつらさや動かしやすさに、変化はあったでしょうか。
施術前後に同じ項目を確認すると、変化をより具体的に捉える手がかりになります。
ただし、可動域が広がったことだけで、痛みの原因が解決したとは判断できません。
また、変化が小さかったとしても、施術に意味がなかったとは限りません。
重要なのは、結果を決めつけず、身体の反応を次の施術や説明に生かすことです。
その積み重ねが、一人ひとりに合わせた施術を考える力につながります。
7.「戻りにくい身体」を考えるために必要なこと
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施術後の心地よさをできるだけ長く保つためには、施術中のアプローチだけでなく、日常生活にも目を向ける必要があります。
例えば、デスクワークが長い方であれば、同じ姿勢を続けすぎない工夫。
身体を動かす機会が少ない方であれば、無理のない範囲での運動習慣。
疲労がたまっている方であれば、睡眠や休息を見直すことも一つの選択肢です。
ただし、すべてのお客様に同じセルフケアが適しているわけではありません。
身体の状態や生活環境、本人の希望に合わせて、無理なく取り入れられる方法を一緒に考えることが大切です。
また、強い痛みやしびれ、進行する症状、原因がはっきりしない不調などがある場合には、施術だけで対応しようとせず、医療機関での評価を勧める判断も必要になります。
セラピストが目指したいのは、「一度の施術で必ず戻らない身体にすること」ではありません。
お客様がご自身の身体を理解し、より快適に過ごすためのお手伝いができること。
そのための知識と判断力を育てていきたいと考えています。
8.手技を増やす前に、身体を見る力を育てる
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セラピストとして学び始めると、さまざまな手技を身につけたくなるものです。
新しい技術を学ぶことは、施術の選択肢を増やすことにつながります。
しかし、技術の種類が多いことと、目の前のお客様に適切な施術を選べることは、必ずしも同じではありません。
大切なのは、
「なぜ、この手技を選ぶのか?」
「なぜ、この部分に触れるのか?」
「この方の身体に、今必要なことは何か?」
を考えられること。
同じ肩こりでも、身体の状態や生活習慣、お客様の感じ方は一人ひとり違います。
だからこそ、決まった手順を繰り返すだけではなく、身体を理解しながら施術を組み立てる力が必要になります。
9.吉祥寺セラピストスクールが大切にしていること
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吉祥寺セラピストスクールでは、
「見る・触れる・考える」
という学びを大切にしています。
身体の構造を理解する解剖学。
実際に触れて違いを感じ取る触診。
姿勢や動きの観察。
そして、それらを組み合わせて施術を考えること。
未経験の方も、すでに施術経験のある方も、単に手順を覚えるだけでなく、「なぜ?」を考えながら学ぶことを大切にしています。
最初からすべてを理解できる必要はありません。
観察し、触れて確かめ、考える。
わからないことをそのままにせず、少しずつ理解を深めていく。
その積み重ねが、セラピストとしての自信につながっていきます。
まとめ|「その場で楽」だけでは終わらせない

マッサージ後に身体が元に戻ったように感じる理由は、一つではありません。
筋肉や関節の状態、身体の使い方、日常生活での負担、睡眠やストレスなど、さまざまな要因が関係していることがあります。
だからこそ、セラピストが大切にしたいのは、つらい場所をただほぐすことだけではなく、目の前の身体を丁寧に理解することです。
見る。触れる。考える。
施術前に身体を観察し、触れて状態を確かめ、施術後の変化を確認する。
そして、お客様のこれからの身体まで考える。
技術の先にある、「見立てる力」を。
吉祥寺セラピストスクールでは、未経験からセラピストを目指す方、技術を学び直したい方に向けて、身体を理解するための学びを提供しています。
体験講座・1DAY講座・各種コースについては、公式LINEからお気軽にお問い合わせください。![]()
吉祥寺セラピストスクール
KICHIJOJI THERAPIST SCHOOL